2010年代に入ってからもヒットを量産しているのはこの結局、中島みゆきと桑田佳祐の二人のほかにはいない。なぜ今なお支持され続けるのか?
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お世話になります。米国株投資に掛けるアラサー女子のベン子です。
カリスマ、大物と呼ばれる還暦オーバーのミュージシャンは数いれど、2010年代に入ってからもヒットを量産しているのはこの結局、中島みゆきと桑田佳祐の二人のほかにはいませんよね。なぜお二人は今なお支持され、ファンが増え続けるのでしょうか?
気になりますよね。調べてみました。
中島みゆき(65歳)さんが’92年に発表した『糸』。この曲をいま、女子高生から中高年サラリーマンまでがカラオケで熱唱していると言います。それは女性でも男性でも、そして音痴でもそれなりに歌える。しかも聞き手が感情移入しやすいという特徴があるというのです。
最新のカラオケ人気ランキングでは、『糸』は堂々のトップ。結婚式ソングの定番にもなっていますよね。年を追うごとに新しいファンを獲得し、40年間も第一線で歌い続けているのは、この中島さんとサザンオールスターズの桑田佳祐(62歳)さんだけと言います。
お二人の同世代には松任谷由実(64歳)さんや山下達郎(65歳)さん、長渕剛(61歳)さんら、J-POP界を代表する錚々たる面々がいらっしゃいます。しかし、近年は新作を発表するペースも遅く、また二人ほどの売り上げはあげてはいないと言います。
中島さんと桑田さんは’70年代、’80年代、’90年代、’00年代、’10年代の5つの年代で新曲がヒットしているきわめて稀有なシンガーソングライターだと言えると言います。
中島さんは’70年代から’00年代にかけて、『わかれうた』、『悪女』、『空と君のあいだに』、『旅人のうた』、『地上の星』がそれぞれの年代でオリコン1位に輝いていおり、昨年は倉本聰さんが脚本を手がけたドラマ『やすらぎの郷』の主題歌『慕情』が全国有線リクエスト1位を獲得しました。
さらに前述の『糸』と同じく、『時代』や『ファイト!』が世代を超えてカラオケで愛されています。
桑田さんもサザンオールスターズが’79年に発売した『いとしのエリー』をはじめ、300万枚を売り上げた『TSUNAMI』(’00年)など大ヒット曲は数知れない。また、桑田さんはソロアーティストとしてもこれまで2曲をミリオンヒットさせ、昨年は朝ドラ『ひよっ子』の主題歌『若い広場』を手がけています。
その秘訣は何なのか、あるレコード業界の大物によれば、「ヒット曲が続いて、彼らを支えるスタッフチームも喜びを感じ、制作や宣伝活動が上手く回っています。40年以上活躍するアーティストは海外にはたくさんいます。たとえばスティング、ポール・マッカートニー、エルトン・ジョンですが、桑田さんや中島さんもそうした海外アーティストに勝るとも劣らないマネジメント力に支えられています」と言います。
また別の関係者は「二人の共通点は、自分の世界観を掘り続けていること。それに時代のほうが数年に一度合致すると大ヒットに繋がります。ユーミンこと松任谷由実さんがヒットを次々と飛ばしたのは、バブル景気のころ。どちらかというと、彼女は時代の波に乗るような作品作りだと思います。経済との連動が成せるヒットともいえます。経済の松任谷由実と文化の中島みゆきという感じですね」と言います。
中島みゆきさんの2つの特徴
中島さんとよく比較されるユーミンは、還暦を超えてからシングルCDを発売していません。’12年の『恋をリリース』は、オリコンチャートの最高順位が34位、売り上げは5000枚にも届かなかったと言います。
また、竹内まりや(62歳)さんや五輪真弓(67歳)さんもかつてはライバルと呼ばれたが、現在は中島さんほどの存在感はないですよね。なぜ中島さんだけが特別なのでしょうか?
それは「歌詞の強さ」にあると言います。別のレコード業界関係者によれば「中島さんの言葉には重みがあり、人生について深い問いかけをどの曲にも込めているので、時代や世代に左右されずに心に響き、後々まで印象を残す。だからいまも歌が生き残っているんです」といいます。「中島さんの作詞には2つの特徴があるのです。一つ目は、女性の感情をリアルに描き出していること。もう一つは、人間の本質を根源的・哲学的にえぐり出していることです」と言います。
確かに、ユーミンや竹内まりやさんと比べても、中島さんの歌詞の個性は圧倒的に重いですよね。
さらに、そうした詞を最大限に生かしているのが、メロディだと言います。『時代』など編曲を担当した作曲家の西崎進氏によれば、「多くの日本のポップスは、メロディに時代の最先端の流行を取り入れがちなので、10年もたてば古く感じてしまいます。一方、中島さんのメロディラインは独特な抑揚がありますが、変に技巧に走らないシンプルさがあります。メロディが強すぎると、心に詞が響いてこない。また、中島さんは詞とメロディをほとんど同時に作っているそうです。そのため、メロディのために伝えたい詞を犠牲にして削ることがないので、完成度が上がっていっているのだと思います」
メッセージありき。だからこそ、カラオケでも歌いやすく、脳裏に残るのです。
桑田さんに関しても同様のことが言えると言います。
もう一度、中島みゆきとサザンの曲を聴きたくなってきましたね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。